火精
第10話・・・「富樫由紀」

「行きなさい、あなたが選んだ人の元に」
 そう言って母はわたしを送り出した。今生の別れもすませた。人間である母の社会と、人間で無いわたしの社会決して交わることのない二つの社会、二度と母と会うことはない。
 母にはご主人様の事をすべて話した、そして主人様しかわたしの事を助ける事はできない、ご主人様のところに行きなさいといった。そして、「今の中学生ってスゴイのね」と一言つけ加えた、わたしは赤面してしまった。凄いのは今の中学生じゃなくて、ご主人様とわたしだけなんだけど、と思いながらも。

 由紀にももう会うことはないだろう、幼稚園の頃からずっと親友だった由紀、小さい頃はわたしよりも小柄で、いつも私の後をくっついていた、よくいじめられて泣いていたのをかばってあげたね、幼稚園の時におもらして泣いてたのを慰めたこともあったっけ……今と逆だな。
 いつからだろう、由紀の方が背が高くなって、お姉さんぶるようになったのは? きっと幼い時の反動だろうな。英明の制服に憧れて、二人で受験勉強がんばったよね、合格発表で二人の受験番号見つけて泣きながら抱き合って喜んだ……由紀、いつも、何をするときも一緒だった幼い時、由紀のすることはわたしも真似して、わたしのすることは由紀も真似てた……由紀、大好きな由紀……もう由紀とおしゃべりしたり、遊びに出かけたり、喧嘩したり、好きな男の子の話をしたり……もう出来ない……わたし今わかったよ、由紀のことこんなに大好きだったなんて……
「なに、黄昏て歩いてるのよ」
 え? 突然後ろから声をかけられ振りかえると、そこにはいつもの様にたれ目がちな目に、明かるい笑みを浮かべて由紀が立っていた。
「ゆ、由紀、なんで?」
 わたしは焦った、今心の中で悲痛な思いをしながら、永遠に別れることを覚悟した最愛の親友が目の前にのん気に立っているのだ。
「どうしたのよ、そんな悲痛な顔して? まさか、またおもらししちゃったとか?」
 わたしは由紀の顔を見ると涙がこぼれ出した、最近ずっと泣いてばかりだ、自分がこんなに泣き虫だったなんて知らなかった。
「あ、ゴメン冗談よ、ね、あのことは誰にも言ってないから、ね、泣かないで」
 由紀はわたしがおもらしのことを言われて泣き出したのだと勘違いしたようだ。
「ど、どして、由紀ここに居るの?」
「ど、どうしてぇ〜」
 わたしの質問に由紀はちょっと怒ったように答えた。
「あんたねえ、何の連絡もなしに学校休んだから、心配してわざわざ様子見にてあげたんじゃない。それを、何でって……ちょっとなによ、抱きついたりしてもう……」
 わたしは思わず有宇子に抱き浮いていた。
「由紀、ゴメンね、心配させてゴメンね……」
「ちょっと、そんな泣いて謝らないでよ。ほらもぅ、みんな見てるじゃない、恥ずかしいってば、ねえ、放してよ……」
 道行く人が不審そうにわたしたちを見ている、わたしはそんな周りの目を全く気にしないで、泣きじゃくりながら、由紀にしがみついていた。
「もう、しょうがないなぁ」
 由紀はそっとわたしの頭に手をやった。
「ね、有宇子、送るから家に帰る?」
 わたしは首を振る、家にはいまさら帰れない、もう母とは今生の別れを済ましたから……日本にいない父とは、お別れはしなかったが、なぜかそれは不必要に感じた。
「じゃ、わたしの家行こう」
「うん」
 わたしはうなずいた。

 わたしと由紀は、由紀の部屋のベットに並んで腰掛けていた。由紀の家は共稼ぎでこの時間家には誰もいない。わたしは由紀に寄り添っていた。石鹸のにおい、いつもの由紀のにおいだ。
「由紀、イイにおいがする……」
 わたしはつぶやいた。
「な、なに言ってるのよ、変なこと言わないでよ」
 由紀はちょっと身体を放した。
「由紀……わたしのこと嫌い?」
「な、なに言いだすのよ、す、好きに決まってるじゃない」
 そうか……由紀もわたしのこと好き、わたしも、わたしも……
「好き、大好きよ、由紀……」
 わたしは由紀に覆い被さり、無理やり唇を奪った。
「んん、んっんっ〜〜〜」
 由紀はわたしを突き放そうとするが、わたしはシッカリと由紀に抱きつき離れない。今までなら体格のいい由紀に圧倒的な体力差で突き飛ばされたかもしれないけど、今は違う。由紀はか弱い人間で、わたしは人間以上の力を持っている、わたしは由紀のお腹の上にまたがると唇を開放した。
「な、何するのよ突然」
 声を荒げる由紀。
 わたしは由紀を見下ろしながら舌で唇をぺろっと舐めた。由紀、大好きな由紀、食べちゃいたい……
 そうだ、わたしは飢えていた、半覚醒とはいえ覚醒してこの三日間全く「精」を吸収していない。そして目の前にいるのは大好きな由紀、若く「精」に溢れている少女……食べたい、大好きな由紀をメチャメチャにしたい。わたしの中に由紀への愛情を伴なった性欲と食欲が渦巻いた。
 彼女は怯えた目でわたしを見ている、当然だ、彼女は今、飢えた獣の前に置かれた子羊も同然だった。
「由紀、わたし由紀のこと好きだよ。だからイイでしょ?……」
 わたしはそっと言った。愛情をこめて言ったつもりだった。
「ゆ、有宇子、どうしちゃったのよ、こ、こんなこと、こんなことするの有宇子じゃない、どうなっちゃったの?」
「由紀、保健室でわたしのアソコ見てどう思った?」
「え?」
 意外な質問に由紀は戸惑ったようだ。
「正直に答えてよ、ねえ、子どもっぽいと思った?」
「そ、それは……」
「ホントのこと言って、ねえ由紀……」
 わたしは両手で由紀の顔を押さえると、耳元に顔を寄せてそっとささやいた。そして彼女の耳の穴を舐める。
「ひぅ」
 初めての感覚に由紀は悲鳴をあげたが、わたしは構わずに、舌で耳への愛撫を続ける。
「や、やめてよ有宇子、ああぁんん」
「由紀、喘ぎ声出してる。気持イイんだ?」
「ちがう、そんあこと、あ、あぁん」
 わたしは右手で彼女の豊かな胸をまさぐりだした。柔らかい、ふわふわして気持イイ。
「んんん、ちょ、由紀、やめてってば……あ、ああぁ」
「そう? 口ではやめて欲しくなさそうだけどなあ、だって、由紀ったら手が空いてるのに止めようともしないし」
「そ、そんなこと無い、や、あん、やめてぇ」
 そう言いながらも彼女はわたしの愛撫を受けつづけてる。彼女の両手はシッカリとシーツをつかんで放さない。
「じゃあ、教えてよ、わたしのアソコ見てどう思ったか」
「か、かわ……」
 由紀は聞こえないほどの小さな声で言った。
「え? 聞こえないよ由紀、いつもはきはきしてるのに、今日の由紀ちゃんはどうしちゃったのかな?」
 わたしはさらに右手での愛撫を強くし、耳の穴の置くまで舌を這わせた。
「あ、いう、言うからやめて、あぁぁんんんっ」
「じゃあ、教えてよ」
「か、可愛かった、有宇子のアソコ可愛かったよぉ」
「へ〜なんで? どんな風に可愛かったの?」
 今度はブラウスのボタンをさり気なく外し出しながら、耳元でささやきつづける。
「ぷ、プックラしてて、う、産毛も無くてツルツルで、ああぁん、あ、あかちゃんみたいで、はぁン……か、可愛かった、ゆ、有宇子のアソコ可愛くて」
「可愛くて?」
 すでに由紀のブラウスの前ははだけ、Cカップのピンクのブラジャーが露になっている。
「か、可愛くて、あ、亜矢さんが触ってみようって……そ、それで触ったら……」
「へ〜やっぱり悪戯したんだ、気絶してるわたしのオ・マ・ン・コ」
 わたしは由紀のブラジャーのフロントホックを外し、豊かな胸を露にした、すでに立っている乳首も乳輪もわたしより全然大きかったが、綺麗なピンク色をしていた。わたしはその乳首を軽くつまんだ。
「あ、ああんんん、だめえぇ」
 由紀は色っぽい声で鳴く。
「だって、由紀わたしのオマンコ触ったんでしょ? 気絶してるのに、酷いなぁ」
「ご、ごめんなさい、でも、でも亜矢さんが、亜矢さんが触って、あんっああんんっ」
「嘘、由紀が触りたかったんでしょ? 亜矢さん責任なすりつけないでよね、触りたくなかったなら嫌だって言えばイイだけじゃない。ねぇ、わたしのオマンコ触りたかったんでしょ?正直に言って「有宇子のオマンコ触りたかった」って」
 わたしは右手の中指で乳首に刺激を与えながら由紀の乳房を揉み下した。
「そ、そうなの、有宇子の、有宇子のオマンコ触りたかった、有宇子の可愛いオマンコ、触ったらぷよぷよして気持よくて、な、中も、中も見たくなって……」
「中も見たんだ? 気絶してるわたしのオマンコの中も」
「み、見た、有宇子のアソコ開いて見た、く、クリトリス触ったら、有宇子ピクンと痙攣して、それが可愛くて、何回も触って……それで、指も入れてみた、そしたら指をぎゅっと締めてきて、そして中で指動かしたら腰振って、ゆ、有宇子可愛かった……」
「へぇ〜普通気絶してる親友にそんなことするぅ? やっぱりエッチじゃないの、わたしの言ったとおりじゃないの。」
 わたしはそう言って彼女の乳首を口に咥え軽く歯を立てた。
 由紀は、ビクント大きく痙攣して、危うくわたしは弾け飛ばされそうになる。
 さっきから彼女の身体から溢れる「精」がどんどんとわたしの身体に満ちてくる。
「あ、あぁん、ご、ごめんなさい。だって、由紀、可愛くて、由紀の可愛いとこ見たくて、あんっ、わたし、由紀のこと好きだから、見たかった、由紀の可愛いとこ見たかった……」
「そう? じゃあ、また見たい? わたしの可愛いとこ」
「み、見たいよう……」
 由紀はすでに快感で半泣きだった。
 当然だ、わたしたち「妖魔」が人間に与える性の刺激は尋常ではない、その気になれば指一本耳に這わせるだけで由紀を何十回も絶頂させて、全ての「精」を搾り取ることだって出来る。それをしないのは、もちろんわたしが由紀を愛しているからだ。
「じゃあ、見せてあげる」
 そう言うとわたしは彼女に跨ったまま膝立ちになり、そして自分の服に服に手をかざし指先に集中すると、一瞬で服は燃え尽き、わたしは生まれたままの姿になった。
「どう? 由紀の大好きなわたしのオマンコ丸見えよ」
 由紀は唖然としながらも、わたしの言葉に耳まで赤める。
「でも、わたしだけ丸出しじゃ恥ずかしいな、由紀も脱いでよ」
 わたしは由紀の服も焼き尽くし、彼女も全裸にした。
「や、やだぁ」
 由紀が悲鳴をあげたが、わたしが跨っている為に股間を隠すことはできない。
「なによ、自分はわたしのアソコに指まで入れたくせに、脱がされたくらい悲鳴あげちゃって」
 わたしは冷たく言い放った。
「ああ、ゴメンナサイ、謝るから、ねえ、もう許して」
「いいのよ、謝らないでも、だって由紀、わたしが好きだから悪戯したんでしょ?」
「う、うん」
「わたしのこと、可愛いと思って、アソコ触ったのよね?」
「う、うん……」
「じゃあ、わたしも由紀のこと好きだし、由紀のこと可愛いと思ってるから、由紀のオマンコ触ってもイイよね?」
 わたしはできるだけ好色そうな笑みを由紀に向けた……

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