妖魔ハンターなすか!!
第0話 NASUKA!十六歳!
あたしの名前は火野菜素果(なすか)十六歳、現役バリバリの女子高生(死語)であると共に、退魔師の家系「火野家」の跡取でもある。 火野家は戦国時代からつづく家系であたしはおじいちゃんの跡を継いで、火野家の当主になると生まれたときから決定されていた。 なぜパパを飛ばしてあたしが継ぐのか? おじいちゃんは五人も息子がいるのに誰一人として退魔師の力を持つ子どもが生まれなかった。しかも五人が五人とも退魔師の力を持つ女性と結婚したのにもかかわらず、その孫まで誰一人力を持っていなく最後の最後に生まれた五人兄弟の末っ子であるお父さんの末娘のわたしが辛うじて力を持ていた為に、本人の意思とは無関係に生まれた途端に跡取に決定してしまったのだ。十五人もの従兄と五人の兄がいるのにもかかわらず…… あたしはたった一人の女の孫、しかも跡取という事でとても甘やかされて贅沢に育った……なんてわけは全く無かった。三歳のときからちょースパルタでおじいちゃんや本家(火野家は超エリート退魔師の家系の分家で、分家してから数百年経った今でも本家の支配下にある。もっともうちの本家に逆らおうなんて命知らずな退魔師は日本にいないだろうけど)の怖いオヂさんオバさん……もといお姉様方に退魔師としての教育を受け、叔父や従兄たちには火野家に代々伝わる体術を享受され、しかも学校の成績が下がるとママから折檻、悪夢のような仕打ちを受けて育ってきた。(そのママやパパは二年前に事故で他界していたが……) おかげさまで学校での成績はかなり優秀で(自分で言うのもなんだけど)いや、優秀過ぎてこんなに「可愛い」のに男の子が遠慮して誰も寄ってこなく彼氏もいない……こんな家に生まれたおかげで、あたしには青春どころか夢も希望もないと幼少の頃から悟りきっていた……がある日おじいちゃんに呼ばれ事態は好転しそうだった。 あたしはおじいちゃんの家に間借りしている、両親がいないので当然といえば当然だけど……おじいちゃんの家は都内の一等地にある純日本風の家屋だ、え? 戦国時代から続く家がなんで都内にあるのかって? そんなことあたしは知らん……その家の大広間にあたしはおじいちゃんと二人で向かい合ってかれこれ三時間ほど座っていた、当然正座だ。脚が死ぬ。あたしの自慢の脚線美が崩れたらおじいちゃんは責任とってくれるのだろうか? などと考えながら、あたしは無言のままずっとおじいちゃんが喋りだすのを待っていた。三時間……あたしは死んでんじゃないのこのヂヂイ、などと心の中で悪態をついていた。 「なすか。今日お前を呼んだのは大事な話があるからだ」 「はいお爺様、うかがっております」 あたしは心の中では心の中では「ヂヂイ」と呼んでいるが、それを声にださなだけの分別はあった。 「わしの命は、あと一年じゃ」 「え?」 ヂヂイ……じゃなくておじいちゃんの突然の宣言にあたしは声が詰まった。 「ど、どういう事ですか?」 「お前も知っておろうが、我々退魔師は「精」と呼ばれるエネルギーを使って、力や術を使い時にはそれを餌として妖魔を使役させる」 「はい」 あたしは幼い頃から頭に叩き込まれて「神々」「妖魔」「人間の身体に神々の力を持つ者」の関係を思い出していた。 「わしの精は尽きようとしている」 「でも、我々は自分の体の中で精を造れるのではないのですか?」 あたしの習った中での知識では、「人間の身体に神々の力を持つ者」は人間同様に精を体の中で造ることができるはずだった。 「確かにそれは間違いはない、しかし、人間は歳を取る、歳を取れば肉体は衰えるものだ、体内で作られる精の量もだんだんと減ってくる」 「しかし、人間が生きるだけなら精はそれほど消費しないのでは?」 「わし一人ならな」 おじいちゃんは自分の傍らに目をやった、そこには何時の間にか人影があった、黒い神官衣を着て背が高く均整のとれた顔(ハッキリ言ってあたしの好み!)で黒々とした髪は腰まで伸びている男だ。 「わしにはコイツがおる、先祖から受け継いだ下僕、黒衛(こくえい)だ」 下僕? この男の人が妖魔? あたしは生まれて初めて妖魔を目にしてビックリした、もっと怪物みたいなのをイメージしていたからだ。 「黒衛はわしの精を食って生きている、今まではわしが長い人生の間に貯蓄した精で賄ってこれたが、わしもこの歳じゃ、すでに貯蓄は尽きわしの造る精ではこいつを養いきれん、一年もしたらわしは精魂コイツに食い尽くされてしまう。 このままわしが死んだらコイツとの契約は切れこいつは自由の身になり人間を襲うやもしれん、じゃから……」 あたしはなんとなく嫌な予感がしてきた…… 「コイツをお前の下僕にしろ」 や、やっぱり! 「で、でもお爺様、私などに……」 あたしは何とかこの場をとりつくろうとした、下僕なんて欲しくない、一生妖魔に精を吸われながら生きるなんてまっぴらゴメンだ。 「お前なら大丈夫だ」 ヂヂイはあたしの本意など全くわからずに断言しやがった。 「幼い頃からお前を鍛えているわしの目は節穴ではない、お前にはわし以上の素質がある、間違いなくこの黒衛をわし以上に使いこなすことができるはず。それに、この黒衛は先祖代々この火野家の当主に仕えてきた妖魔、間違いなく退魔師として生きるお前の役に立つ」 十分にあんたの目は節穴だよ! とあたしは思った。十何年もあたしの師匠だったのに、あたしが退魔師になりくないと心から思っているのを全くわかっていない。 「お前が退魔師になりたくないのはわかっておる」 え? あたしは耳を疑った前面撤回だ……ヂヂイ恐るべし。 「じゃがな、退魔師は良いぞ」 ヂヂイの口調は今までと急に変わり本当にその辺のじーさんみたいになってきた。 「ど、どういう事でしょうか?」 「まず、儲かる」 「儲かる?」 「お前は退魔師を慈善事業かなにかと勘違いしているようじゃが、退魔師は商売じゃ、ちゃ〜んと貰うもんは貰っておる」 え? あたしはビックリした。退魔師って商売だったとは……なんでいままで黙ってたんだこのじいさん? 「お前に最初から教えると、修行の妨げになると思い教えんかったがな」 「も、儲かるってどのくらい?」 あたしは思わず聞いてしまった。 「最低で百万単位、上は億単位、しかも非課税じゃ!」 「マジ?」 あたしは猫をかぶるの忘れ、思わず身を乗り出した。 「そうじゃ、マジじゃ、非課税じゃ、退魔師は公にはなっていないが国家に保証された商売じゃ、しかも国は退魔に関して法を執行することができん、法律も破りたい放題じゃ!」 「な、なんで?」 「遥か昔、我々の祖先との取り決めによって皇(すめらぎ)の退魔師はこの国での活動に法で裁かれないと取り決めをしたためじゃ」 皇と言うのはうちの一族の総称で日本の退魔師の総元締めみたいなものだ。 「でも、大昔の約束でしょ?」 「大昔でもなんでも、約束は約束じゃ、それに国だって皇に逆らおうなんて末恐ろしくてできんわ」 ヂヂイはケタケタと高笑いした。 腕力で脅しているのか……恐るべし皇! 「それに、黒衛を引き継げば我が家の当主はお前じゃ!この家も数百億の現金もカルフォルニアの別荘も、ハワイのヨットも、財産ぜ〜〜〜んぶお前のモンじゃ」 「す、すうひゃくおく! べ、べっそう? よっと? そんなの持ってたの?」 あたしの目はマンガならドルマークになっていたに違いない。あたしは物欲が強かった…… 「そうじゃ、相続税もなしでお前のものじゃ」 ヂヂイいやお爺様はあたしの目を真剣に見ている。 「な、なります!跡継ぎます!まかせて下さい!」 あたしは立ち上がって胸をドンと叩いた。 「そうか、跡を継いでくれるか、これでわしも後三十年は生きられる」 さ、三十年って、あんたいま九十じゃん……あたしは心の中で悪態をついた。 「じゃあ、早速黒衛を引き継げ」 そう言うとヂヂイは黒衛に向かってこう言った。 「我が下僕黒衛よ、我と汝の契約は我が孫、火野菜素果に受け継がれる」 「御意に……」 黒衛は一言そう言うと、あたしの前にひざまづいた。 「よろしくお願いします。我が主よ」 これで儀式終了? なんか簡単過ぎ……それに、主ってなんかこそばゆい感じ。 「よ、よろしくね黒衛」 あたしはひきつった笑顔で挨拶を返した。 今思うとこれが不幸の始まりだったのかも……いや、極楽か? あれから一月経った、あたしは無事(?)に家督を継ぎ若干十六歳にして火野家の当主となった。それと共に火野家の財産は全てあたしが引き継いだ、膨大な借金と共に…… はっきり言ってあたしはじいさんに騙されたのだ。あのヂヂイ、財産のことだけ言ってて借金のことなんて一言も口にしなかった、しかもあたしが家督を継いだ次ぎの日にポックリと逝ってしまったのだ、あと三十年生きると断言しておいたくせに…… あたしはじいさんの葬式で泣くひまもなく借金の清算に追われた、屋敷も別荘もヨットも全部売っ払い借金だけは何とか返すことが出来た、したがってあたしがじいさんから継いだのは、火野家の名と黒衛、そして先祖よりつたわる退魔の刀「斬月」だけだった。 住む所も何にもない(叔父や従兄、そして五人の血を分けた兄達までも葬式が終わるとさっさと行方をくらませやがった)あたしを救ってくれたのは本家の焔(ほむら)の人間だった、娘一人取り残されてあまりに不憫だという事で、マンションと学校、そして仕事を世話してくれることになった、有料で……まあ、退魔で食べていくにも、仕事の取り方がわからないあたしにとって、断りようのない条件だったんだけど。 あたしはさして広くないワンルームマンションにぽつんと一人で座っていた。殺風景な部屋だ、ベッドと机そしてクローゼットだけしかない、テレビどころかラジオもない部屋。黒衛は隠遁術(下僕となった妖魔の超能力の一つ)であたしの影に潜んでいる。 「あ〜暇……」 あたしは誰もいないのに声を出した、学校から帰って宿題を終わらせるとなにもすることがない、本を読もうにも本もない、テレビもないあたしは毎日学校から帰ると、暇をもてあましているだけだった。焔からの言いつけで無意味な外出は許されていない、仕事の連絡が取れないからだ。携帯なんて買ってはくれなかった。 「ねえ、黒衛」 あたしが呼ぶと影から黒衛が現れた。 「何でしょう、菜素果様」 「あのさ、なんか暇なんだけど……」 「はあ……」 あたしの言葉に黒衛は間抜けな返事をした。 「なんかさ、楽しいことない?」 「楽しいことですか?」 「うん」 焔から仕事が入らないとあたしはする事がない、ついでにお金もない、よってとんでもなく暇だった。おそらく焔はド素人のあたしでもできるような簡単な仕事を探しているのだと思うが、だからといってこの暇な時間がなくなるわけではない、あたしの貴重な青春は無駄に過ぎて行くだけだ。 そんであまりにも退屈したので、黒衛を無意味に呼び出して愚痴でも聞いてもらおうと思った。 「楽しいことならありますよ」 「え?」 意外な返事だった。この見かけは二枚目だけど何となくお硬そうな下僕をあたしはちょっと苦手にしていたのだ。 「どんなの?」 「ふふ、こんなんだーー!!」 黒衛はイキナリあたしの両足を引っ張り上げ、あたしをベットに放り投げた。 「な、なにすんのよあんた!」 あたしは黒衛に怒鳴りつけた。主人のあたしに何てことするんだ! 「へっ楽しいことして欲しいんだろ?」 黒衛は今までにない高圧的な態度で話してきた。 「な、なによあんたその態度は!」 下僕の分際で主のこのあたしにタメ口きこうなんて、なんて野郎だ。あたしは起きあがって黒衛の脳天めがけてカカト落としを放った。 黒衛はあたしの必殺のカカト落としを楽々片手で防ぎ、右足首を掴む。 「だからよ」 黒衛はイヤラシイ笑みを浮かべた。 「楽しいことってのは、こう言うことだよ!」 そう言ってあたしが部屋着にしているショートパンツに手をかけると、ショーツごと引き裂き、あたしのアソコを丸出しにすると、あたしをベッドに押し付けた。 「な、なにすんのよあんた!」 あたしは両手で股間を隠し黒衛をにらみつけた。 「なにって、ナニに決まってるだろ!」 黒衛はそう言いながらあたしのティーシャツを引き裂き八十三センチの胸を露にした、ちょっと蒸し暑かったのとどうせ表に出ることもないし来客だってないのであたしは家に帰るとノーブラでいたのだ。 「や、やだっ」 あたしは右手で胸を隠した。 「いまさら隠したって意味ないぜ。俺は毎日お前の着替えや入浴シーンを影の中から拝んでるんだぜ」 「な……」 確かに言われてみればそうだろう……あたしの影に隠れていれば二十四時間あたしを見張っているのと同じだ。不覚だった、そこまで頭がまわらなんだ……二十四時間? ってことは…… 「お前が毎晩俺様をオカズにしていることもちゃ〜んと見てるぜ」 あたしは目の前が真っ暗になった。そして顔は耳まで真っ赤になった。見られてた……だ、だってあたしの周囲って男っ気ないし(ちなみに学校は女子高だ……)黒衛って正確はともかく、見た目だけはモロあたしの好みだし……心の中で必死に誰かに弁明するが全く意味のない行為だ。 「だ・か・ら・よ、毎晩の妄想を現実のものにしてやるって言ってんだよ」 そう言いながらあたしを抱き寄せると当然のように唇を奪った。 あたしのファーストキス……よりによって妖魔に奪われるなんて……いくら自分好みのい男だからってそんなのない。あたしは抵抗しようと試みたが、手足に全く力が入らない、黒衛と接している唇から快感がどんどん流れ込み、精が流出しているのがわかる。 き、キモチイイ、黒衛の舌があたしの口内に進出してくるあたしは必死にそれに吸いついた。もうどうなってもいい気がする、キスしただけで全身がとろけるような快感、これが妖魔……人外の快感なんだ……古代の人々が神々との性交に夢中になったのも理解できる、体の自由が利いたらきっと黒衛に抱き付いていたに違いない。 「ふふっ、どうだよ、妖魔の味は」 黒衛は唇を離し、イヤラシイ笑みを浮かべた。 「いや、もっと……」 あたしは黒衛の唇をさらに求めた、こ、こんな気持がイイこと中途半端にやめられたら堪らない……あたしのアソコは多分グッショリだ。 「そうガツガツするなって、もっとイイ事してやるから」 そう言って黒衛は乳房に手を伸ばし、すでに痛いほど勃起している乳首を摘んだ。 「ひっ……」 乳首から電流のように快感が全身に広がり、あたしは一瞬で絶頂に達してしまった。 「ふふっ、思ったとおり感じ易いな、なすか」 黒衛はあたしを呼び捨てにした、下僕のくせに生意気な……と、普段なら思うはずだが、今のあたしにはそんな余裕はなかった、あまりにもの快感で声も出すことができず「はあはあ」と息を弾ませるだけだった。 信じられない快感だ、キスされて乳首を摘まれただけでイッちゃうなんて、こんなすごい快感に普通の人間だったら耐えられるはずない。 黒衛はあたしの目を見つめ、あたしも見つめ返す。 「もっとして欲しいだろ?」 「う、うん……」 真っ赤になりながらもあたしはうなずいた。この快楽を拒絶できるほどの精神力を持った人間はそうはいないだろう、そしてあたしも十数年の修行の成果なくこの快楽を拒絶できなかった。 黒衛はあたしの脚を広げ腰を持ち上げて浮かした。 あたし、されちゃうんだ……初めての相手が人間じゃないなんて、このまま黒衛を受け入れたらきっと人間とのセックスじゃ満足のいかない身体にされてしまうだろう……それでもイイような気がしてきた、意識がちゃんとしてれば拒絶できたかもしれないけど、もういいや、ここまできたらあたしも女だ、下手糞な人間の男に痛い思いをさせられるなら、このままあたし好みの男に……人間じゃないけど……気持良くされた方が……思考が混濁してきた、快感を求めるあたしが理性に大量得点差で勝っている事だけは間違いない。 あたしのアソコに熱いものがあたる。黒衛のチンチン……今からあたしに入ってくるんだ…… 「行くぞ、力を抜け」 あたしはうなずいた、力を入れようにも全身脱力して黒衛に抱き付くこともできない。 黒衛のチンチンがすでにグッショリと濡れているあたしのアソコに肉襞を掻き分けメリメリと進入してきた。 「う、ううぅ」 身体を裂くような痛み、全身が真っ二つにされるようだ。 「い、痛い……」 涙がこぼれる、もっと痛くないようにやってくれると思ったのに…… 「どうだ? 全部入ったぞ」 「痛いよ……」 「なんだ、痛い方が処女喪失って気分がでて良いと思ったんだけど……」 「き、気分ってオッサン……」 あたしはこんな状況なのに関西人のような突っ込みを入れてしまった。 「じゃあ、気持良くしてやるよ」 黒衛がそう言うと痛みが急激に引いた。そしてゆっくりと黒衛があたしの胎内でピストン運動をはじめた。 「あ、あぁ……」 「どうだよ?」 「イイ、イイよ」 とんでもない快感だった、黒衛のチンチンが出入りするたびに、波紋のように快感が全身に広がる。アソコが溶けて黒衛の身体と一つになりそうな感じだ…… 「ナニがイイんだよ?」 「……」 あたしは黙り込む。 「言わねえと、やめちまうぞ」 そう言いながらも黒衛はピストン運動をやめようとしない。 「チンチンが……」 「が、どうした?」 「チンチンがキモチイイ」 あたしは黒衛がやめないとわかっていながらも答えた、恥ずかしい言葉を発するのが快感につながるなんて…… 「どう気持イイんだよ?」 「アソコに、出たり入ったり……」 「アソコじゃわかんねえよ!」 黒衛はあたしにどうしても四文字熟語を言わせたいらしい、あたしが快感を感じるてことは黒衛にもそれだけ精が流れるっていう事だ、あたしのわずかに残っている理性は一瞬躊躇したが、快感を求める本能には全く歯が立たずにあっさりと屈し、生まれて初めてその言葉を口にした。 「お、オマンコに……オマンコにチンチンが出たり入ったりして気持がイイ!」 あたしがそう絶叫すると、快感が全身に広がり大量の脳内麻薬が分泌される。 もどかしい、黒衛を抱きしめたい。自分から身体を動かしたい。あたしにできることは唯一自由になる口から嬌声を吐くだけだ。 「黒衛、もっと、もっと動いて……あ、そうキモチイイ!」 黒衛の腰の動きはだんだん速くなってくる、そしてあたしもだんだん上り詰めてきた。 「あぁ! イク、イっちゃうよ! あ、あ、あぁん、い、イクゥ!」 あたしはそのまま二回目の絶頂を迎えた。こんな簡単にイっちゃうなんて……信じられない。 ぬるりと黒衛はあたしのアソコからチンチンを抜いた。 あ、あんな大きいものがあたしの中に入っていたなんて……黒々と光る黒衛のソレは、あたしの拙い性知識の中にあるものとは桁違いの大きさだった。あたしのアソコから自分の破瓜の血と愛液とが交じり合ったものが流れてきた。 ぺろりと黒衛がそれを舐めとった。 「ん、んんっ」 ビリッと全身に軽く電流が走る。 「俺はまだ果ててないな」 そう言うと黒衛は黒々としたものをあたしの口元に迫り出した。 あたしは無意識に両手をそれに添える。 「舐めてイイ?」 自分でも信じられないことを口にした。自分の血と愛液にまみれた黒衛のチンチン、それを見ていると無性に口に含みたくなる、そしてアソコもまたじわじわとイヤラシイ液を分泌してきた。 チュッチュッとつばむようにあたしは黒衛のチンチンに口付け、続いて根元から先端に向け下を絡めるように這わせた。ピクリとそれが痙攣をする。 き、気持イイの黒衛? あたしは上目づかいに黒衛の顔を見ると黒衛はイヤラシイ笑みを浮かべあたしを見下ろしている。 イヤ! そんな目であたしを見ないで……アソコも大洪水になってきた。黒衛のチンチンを舐めながらあたしは左手を自分のアソコに伸ばした。 「しゃぶれよ」 黒衛はそう言うと両手であたしの頭をおさえ、チンチンを口に押し当てる、あたしは全く躊躇せずに当然のように口に含んだ。 「ん、んんんんっ」 喉の奥を肉棒が突きたてている、それでも黒衛の巨大なチンチンは半分も口の中に収まらない。 あたしは必死のチンチンに舌を絡めた。 「どうだよ? 美味いのか?」 あたしはうなずいた。美味しい……黒衛のチンチン美味しいよぅ 妖魔から発せられるフェロモンは人間の思考を麻痺させ快楽神経だけを敏感にさせる。修行を積んだ退魔師ならそんなものは無力にできるが、あたしは半人前な上黒衛の妖魔としての力はあまりに強大だった。あたしに黒衛は過ぎた力だったんだ。 あたしは必死に黒衛のチンチンをしゃぶりながら、自分のアソコをかきむしるかのように愛撫する。 あぁ……く、狂っちゃう……こんな気持イイの……ダメ、ダメになっちゃう……誰か助けて…… この世の誰かに助けを求めるが、あたしを助けてくれるような人間が誰も思い浮かばない……あたしは天涯孤独だ、唯一あたしを助けてくれるはずの下僕は今あたしを犯している…… 「もういいぜ」 黒衛はあたしの口からチンチンを引き抜いてそう言った。 「イヤ……もっと舐めさせて……それに黒衛まだイッてない……」 あたしの右手は黒衛のソレを離さなかった。そして再びチュッチュッと口付け始める。 「イイからケツこっち向けろよ」 そう言って黒衛は簡単にあたしをくるりと反転させた。お尻を黒衛の前に突き出すような格好になる。 「あ、そこ違う……」 黒衛の指はあたしのお尻の穴に触れた。 「今度はこっちの穴でイカせてやるよ」 黒衛はあたしのお尻の穴にチンチンをあてる。 「だ、ダメそんなところ……」 あたしは抵抗を試みるが、お尻を黒衛の両手で固定され逃げることができない。 「あ、あぁ……いや、ダメ……は、入ってくる……お尻に、お尻に黒衛のチンチンが……入ってくるよぅ……」 黒衛のチンチンは何の抵抗もなくあたしのお尻の穴ににゅるりと侵入してきた。今度は最初からあたしの痛覚を麻痺しておいたみたいで、全く痛みがない。 あたしは処女を失ったその日に口やお尻まで犯されてしまった。 「あ、あぁん。へん、へんだよう……お尻の穴が気持イイなんて変態だよう……」 あたしはお尻を犯されながら涙をぽろぽろ流した。身体は快感に打ち震えているのにものすごい屈辱感でいっぱいだった。 黒衛はあたしの身体を後ろから抱き上げるようにし、ベッドの上にあぐらをかいた。あたしは黒衛に抱っこされるような形でお尻の穴にチンチンを突きたてられている。自分の体重でさっきよりも深くチンチンが突き刺さる。 「あ、ああぁ……なんで、なんでイヤなのにキモチイイの? お尻の穴なんてイヤだよ……こんなの変だよ……」 あたしは泣いて拒否しながらも身体は勝手に快感を弄るように蠢く。 悔しかった……処女を失ったときはこんな思いはなく、黒衛ただ愛しく思ったのに、お尻の穴を突かれるのは屈辱でしかなかった……しかも、心は拒否しているのに身体は求めてしまう…… なんで……こんな思いをするなら心まで屈してしまったほうが楽なのに、なんで心は拒絶するの? こんな中途半端な思いいやだ…… 「ん、あ、ダメ……い、イクゥ……」 黒衛はイキナリあたしのアソコに指を三本も挿入させかき混ぜてきた、突然の快感にあたしは一気に達してしまった。 「まだまだだぜ」 あたしがイッても黒衛はあたしへの愛撫をやめようとしない。あたしはすぐにまたイッった。 「く、狂う……」 黒衛はさらにわた師のお尻を責めたて、手ではアソコを貪る、指を三本突き刺しながら親指でワレメの前にある肉の蕾を責める。 「あ、あ、あ、だめ、ああぁ……」 あたしは何度もその体制のまま絶頂しまくった。本当に気が狂いそうだった。いや、狂ったのかもしれない。 「そろそろ行くぜ」 そう言うと黒衛の動きだ速くなった。 「あ、だめ、そんなに激しいの……ああん……」 あたしはまたイッた。それでも黒衛は動きをやめない。結局黒衛があたしのお尻の中に体液をぶちまけるまでに五回も達してしまった。 あたしは全身の力が抜けてベッドにうつ伏せている。お尻の穴から黒衛の体液が滲み出ているのがわかる…… 「どうだったよ? 楽しい上に気持良かったろ?」 黒衛は何時の間にかいつもの黒装束を着ていた。よく考えてみればコイツいつのまに服を脱いだんだ? 「はあ、はあ、はあ……」 あたしは息を荒げるだけで、返事ができない。楽しかったかどうかは別にして、まあ、気持がよかったのは確かだ。溺れてしまいそうなほどに……いや、もう溺れているのかもしれない。 「話は変わるが斬月はどこだ?」 斬月? あの刀のこと? なんで今そんな事聞くんだろう? あたしは不思議に思いながらもクローゼットを指差した。 黒衛はクローゼットから白い布に包まれた細長い棒状のものを取りだし布から中身を取り出す。 刀身ニ尺四寸五分、一般的な日本刀より長めだ、平安時代に鍛えられた古刀に分類されるものだ。数々の妖魔の血を吸い、先祖代々の火野家の当主の精を吸収し恐ろしいほどの輝きを秘めた魔剣、それが鞘にも収められないで布に巻かれているだけのぞんざいな扱いを受けているのを見て黒衛は怒っているようだ。 「拵(こしらえ)はどうした?」 拵とは一般的に鞘と呼ばれているものだ、現実には違うんだけどそれは自分で調べてね。 「う、売っちゃった……」 「う、うったあ?」 黒衛は目をまん丸にして驚いている。 「だって、本体があれば鞘なんていらないでしょ? 芸術品だから高く買ってくれるって……」 あたしの言い訳を聞きながら黒衛はプルプルと肩を震わせている。 「お・ま・え・な……あの拵は斬月に収められた精を押さえるための物だぞ! あれがないと斬月の魔力はどんどん放出されちまうんだ!」 「だって……あの鞘売らないと借金全部返せなかったんだもん! 文句があったら死んだヂヂイに言ってよ!」 「だからって、うって良い物と悪い物があんだよ! 犯すぞこのアマ!」 「散々犯しといて今更ナニ言ってるのよ、この色情妖魔! だいたい売っちゃった物はしょうがないでしょ、買い戻すにもお金がないの、あなたの前のご主人様の莫大な借金のおかげでね!」 あたしはベッドに倒れこんだまま大声で反論した。 「ん……そうか……」 何か言い返すと思ったら黒衛は何か妙案が浮かんだように口元に手をやった。 「一つ方法があったな」 いやな予感がする……あたしのいやな予感は的中率が高いんだ…… 「却下!」 あたしは黒衛が何も言う前に意見を退けた。 「まだ何も言っていないぞ」 「うるさい! どうせろくでもない考えに決まってる! 却下却下却下!!」 「黙れ!」 黒衛は怒鳴り声を上げるとあたしの片足を持ち上げ大股開きにした。 「な、何するのよ!」 あたしも負けずに怒鳴った。 「お前を鞘にする……」 え? ま、まさか…… 「じょ、冗談でしょ? そんな物入るわけないじゃない!!」 黒衛は黙って斬月の柄をあたしのワレメに押し当てた。 「幸い馬鹿女が鍔まで売ったようだし、すんなり入るだろう」 「だ、誰が馬鹿女……じゃなくて入る分けな……え?」 あたしの想像とは裏腹に斬月はあたしの胎内にすんなりと侵入していった……痛みも何もなく。 「な、なんで?」 斬月は完全にあたしのアソコの中に入ってしまった。七十センチ以上もある日本刀がなんで? あたしは不思議そうね目で自分のアソコを凝視した、ぶ、ブラックホールか? あたしのアソコは? 「これで良し、精の放出がなくなるどころか常にお前の身体から精を吸収しつづけ今まで以上の魔力を得られるだろう」 「ど、どうやって出すのよ?」 「もちろん俺様が引き抜いてやるさ」 黒衛はいやらしそうに笑った。 あたしは物凄く嫌な予感がして先が思いやられた…… つづくのか? あとがきみたいな三者対談 |